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稽古のこと

  • 執筆者の写真: Kai Syoujikimonono
    Kai Syoujikimonono
  • 2023年3月11日
  • 読了時間: 4分

毎回「田中遊の在籍時には」という話のなのですが…


夕方、4時限が終わった後だから5時とかだったでしょうね、参加できる部員が集合します。で、あいさつしてからまずランニングでした。部活って感じですよね。大学の構内を大回りで一周走るだけなんですが、そこは山の斜面に建てられた京都産業大学ですんで結構ハードでした。

そのあと発声練習。雨が降ってなければ校舎の前の野外でやります。「あえいうえおあお」とか、ロングトーンでとか。唇は閉じたまま、前歯は上下つけずに「んん〜〜〜」と音を出して、その振動みたいなのを唇の裏に感じたあと、その振動を開放するように唇を広げて発生するようなこともしました「んん…むゎああ〜」みたいなことですね。リーダーみたいな人がいて、その人が「はい、これやりましょう」つって、みんなでやって、しばらくやったらまたリーダーが、「はい、次はこれ!」とか声をかけて次のメニュー(早口で「あいうえお、いうえおあ、うえおあい…」とか)にうつる…というような、なんか本当に運動部のウォーミングアップに近いような進め方でやってましたね。何度か書いてます「上向けば青い青い大空…」てのもここでやりました。せっかくなので再掲します。他の学生劇団が「アメンボ赤いなあいうえお、植木屋、…」とやるやつの、ACT版ガラパゴス発声です(笑) 上向けば青い青い大空

赤い柿のみ描くケイコ

精神病患者を早速捜索する

大変と言って立ちつくしてしまった

なんの事か分からぬ来年にしなさい

本の上にガラスの破片がヒフミ

娘にも見てもらいましょう

夕映が弥生の空に美しく

借りるくれろという人には知らぬふり

若い人たちの笑いを誘う

私の声や顔をおかしがる


玉山さんはやってたらしいですが、何寄さんはもう知らない…いつなくなったのだろうか?そして誰が作ったのだろうか…


発生練習が終わったら校舎の中に入ります。2部屋ぐらい使用させてもらっていたような気がします。机椅子は移動できる教室だったので後ろに寄せて、柔軟体操をしました。二人ひと組になって、力任せに押す感じです。


で、本番が近くなると、もうここからシーン練習ってことになるんですが、余裕のある時期は「基礎練習」というようなこともやってました。


「エチュード」と言ったら怒られるような、即興でわちゃわちゃやったり、あと「ワンポーズ」というトレーニングもしました。


ワンポーズは実は僕その後も自分の現場で使ってますし、今も高校生ぐらい相手なら時々やるゲームです。


舞台の上に2〜3人ぐらいの人がいる。(プレイヤーとします)

他の人は観客サイドにいて、一人リーダーというかファシリテーターがいる。


ルールとしては

・リーダーが手を叩くと、プレイヤーは何らかのポーズをとる。

・次にリーダーが手を叩くまでポーズを変えない。(「フリーズ」と意識しすぎると、緊張したポーズばかりになるので、そこは塩梅。)

・手足、顔の表情、指など、体全体を「前のポーズ」とは違う状態にする。(手足は大きく動いてるけど、顔が変わってない、とかはNG。体全体の前箇所の状態を、前のポーズとは変える)

・同じポーズは二度としない。

・バリエーションを増やすことを意識する。


とかですかね。

リーダーの声かけがキモで「うれしい!」「悲しい…」とか感情のヒントだしたり、その人に見えているもの「目の前にむっちゃ臭いものがある」とか「あれ…?だれやろ?」とかセリフを足してあげたりだとか。気温などの周りの状況や、あるいやもっと直接的に「緊張!」とか「何か具体的なものを持って」とか「ダンスみたいに」とか。あるいはプレイヤー1、2、3といたとしたら、1、2、3と一人ずつポーズを変えていってもらったりすると、即興的な無言劇になったりだとか。


一回やっても「できひんなー」ってストレス溜まるゲームですけど、部活みたいに継続的にやれる環境だと、結構有効だなぁと(それこそ卒業してずっと経ってからですが)思って、今でもやったりします。結構すぐ自分の癖がわかるし、他の人の見てると「その人がどういう回路で身体を操作しているのだろうか?」ということを考えるし、また「普段自分がしているのとは違う回路の身体操作」というのを、ゲームとして何度も試せるってのが良い。


一つ上の先輩で惑星ピスタチオのパワーマイムとか、真似してできる先輩がいたんです。

あんなんとかね、勿論僕、ようせんわけです。どないしたらそれができるんだろう?というのを、その人のワンポーズとか見ながら考えてた覚えがあります。


今だと多分youtube何度も見て、自分やってみたのもビデオで撮ってそれを見て…って、ある意味で「外からの目線」で違いを把握し修正することが、比較的しやすいんだろうとおもうのですが、その先輩とか多分「耳コピ」ならぬ「目コピ」ですからね。(いや公演のVHSとか買って持ってたのかもな…)



 
 
 

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