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公演のタイトルについて

  • 執筆者の写真: Kai Syoujikimonono
    Kai Syoujikimonono
  • 2023年3月27日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年3月28日

少年野球から、中学校では下心全開でバトミントン部、高校では揺り返しでラグビー部と運動部を渡り歩いた私は、京都産業大学で演劇部にたどり着いたわけですが、その体育会系から文化系への転向には、みみっちい「全能感」というようなものがついてきたように思います。あらゆる技術や作法や伝統が「上意下達」である体育会系から、ふっと文化系にレールを乗り換えた時のなんといいますか、全身に感じていた圧がスッと抜けた感じといいますか。タガが外れる感じと言いますか。

「世界」を単純化し、途方もないルールを設定し、その範囲での優劣を決することを楽しむ、いわゆるスポーツと。

「世界」を複雑化し、既存のルールを溶かし、優劣だとか決められないところで戯れる、文化系(というと語弊がありまくるのはわかっていますが)と。


僕がどっちの方がしょうにあっていたのかは、この歳になってみて「はたしてどっちだったろうか…?」と悩んでしまいますが、いずれにせよ18歳ぐらいの僕にとっては、「ルールなんてないよ」という世界に足を踏み入れたことにとても胸が躍りました。


演技にしてもそうですし、台本を書くということにしてもそうです。自分で書いた台本のタイトルを決めるなんてことは、運動部にいた頃にはちょっと考えられない体験でした。「ルールを作る」方に回るってことですね。そのゲームをやっている人も、見ている人も楽しめるようなゲームのルールを作る。それがどれほど難しく大変なことかなんて、ある程度やり続けないとわからないわけなんですけれども。

<自分が作ったルール=台本にそって、プレイヤー(俳優、スタッフ)が動いてくれる>ときの全能感。それが象徴的に現れるのが作品のタイトルでした。

当たり前ですけれども運動部にいるときには「作品タイトル」を自分でつけるなんて体験はしないのです。


僕の一番最初に書いた台本のタイトルは「夕(ゆうべ)」でした。多重人格者がでてきて、その人格同士で主導権を争うような話だったように思います。葬儀屋というキャラクターが出てきたことを覚えているので多分誰か死んでいたはずなのですが、全体的にどんな話だったのかは思い出せません。

二作目は「劇団北島三郎」です。これは当時「劇団岡村靖幸」がドーンと出てきて、それのパロディーです。パロディーと言っても劇団岡村靖幸の作品みてなかったので、単純に名前だけのもじりでした。

記録映像が残っていました。こんなでした。過不足なくこんなでした。


<関係者の皆さん、無断でUPしてすいません。ダメならすぐ消しますのでご連絡くださいませ。>


三作目が「鬼物語」です。これは西部講堂でやらせてもらった作品です。

劇団ACTの年表を作っていまして、そちらに上がっているタイトルをずらっと並べますと…

「TV JACK」

「ゴジラ」

「路上のルール」

「ボンジュール鴨川」

「concrete box

「冷静なる殺人分析論」

「いつもwith」

「遥かなる天」

「悲しい」

 「怪豚ヒゲタ」

「君はモスタリを見たか?」

「感謝マン」

「雲の上の華」

「PANIC RANCHER」

「楽園」

「Shocking Pink Brains」

「Show must go on」

「ピーピングトム」

「合山」


タイトルはとっても大事ですね。言霊というものがありますから。今回のイベントのタイトルを「残党ナイト」にしてなかったら、ひょっとしたら休部にならずに済んだかもしれません…(笑)

 
 
 

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